100基を超える風力発電所と複数の大規模太陽光発電所を運営する家族経営企業の PÜSPÖK 社は、オーストリアを代表する民間の再生可能エネルギー発電事業者の一つです。同社はこのたび、風力発電、太陽光発電、蓄電池を組み合わせた『スーパー・ハイブリッド発電所 』 をオーストリアで稼働開始しました。このプロジェクトは、欧州でも最大級であるとともに、最も革新的な取り組みの一つとなっています。
発電所は、平坦な農地と良好な風況に恵まれた理想的な立地にあります。オーストリア東部の低地では、平均的な風況が北海沿岸地域を上回るともいわれており、太陽光発電所や風力発電所の設置に極めて適した条件が整っています。つまり、太陽光発電所や風力発電所の立地、そしてグリーン電力の生産に非常に適した条件が整っています。
風力発電と太陽光発電を組み合わせ、さらに蓄電池システムを接続することは、革新的でコスト効率に優れた将来志向のアプローチです。この組み合わせにより、発電と電力利用の柔軟性、安定性、安全性の向上が期待されています。各技術には発電量のピーク時期があり、太陽光発電は特に夏季に多くのエネルギーを生み出す一方、風力発電は冬季により多くの発電が見込めます。また、発電量は一日の中でも大きく変動します。そこで重要な役割を果たすのが大規模蓄電池です。発電した電力を蓄え、必要なときに放電することで、安定した電力供給を実現します。
このハイブリッド発電所の発電量の一部は多数の風力発電機によって賄われ、残りは50ヘクタールに及ぶ太陽光発電設備で生み出されています。PÜSPÖKは、発電設備によって土地が利用できなくなることを避けるため、「アグリボルタイクス(営農型太陽光発電)」の考え方を採用しました。太陽光パネルは、その下の空間を農業に活用できるよう設置されており、現在は120頭の羊と90頭の子羊が放牧されています。こうした環境保全と生物多様性への配慮により、このハイブリッド発電所で生み出される電力は、より一層「グリーン」な電力となっています。
PÜSPÖKは、オーストリア初期の民間主導型風力発電プロジェクトの一つを手がけた企業であり、今後も国際的なレベルを含め、エネルギーシステムの転換に積極的に貢献していく考えです。このハイブリッド発電所は、欧州の石油・ガス依存からの脱却、再生可能エネルギーのさらなる拡大、そしてエネルギー転換における民間セクターへの的を絞った支援を目的とする欧州の取り組み「REPowerEU」の一環でもあります。