食料品、ワイン、繊維製品、薬品やその他の製品の包装は、表示や包装に関する規定に遵守する必要があります。
CEマーキングCEマーキングとは、EUによって規定されている安全基準を満たしていることを示すもので、このマークは以下の製品に貼付されています。
- 機械
- 建築資材
- 通信設備
- 医療用機器
- スポーツ用品
- 玩具
- 爆発物
CEマーキングは、メーカー、またはメーカーから輸入を行うEUの業者が取得します。CEマークを貼付された製品は、すべてのEEA諸国で自由な流通と販売が保証されます。それらの諸国では、製品に関する試験により別途承認を得る必要はありません。
EU加盟により、オ-ストリアは欧州共同体の輸入規定と関税制度を採用しました。EU域内市場では製品に関税はかかりません。関税同盟として、EUは対外共通関税を設けています。
関税率
EUの平均的な輸入関税率は約2%です。しかし、全製品の約70%は関税をかけられることなくEU域内に輸入されています。オ-ストリアの関税率はTARIC(EU統合関税率)に基づいています。輸入対象製品がEU域内で製造されていない場合、その製品に対する関税がEUによって免除されることもあります。
特恵関税
一般特恵関税制度(GSP)とは、開発途上国から輸入される製品に対して特恵税率を適用する制度です。また、EU加盟諸国と開発途上国間の特別協定も数多くあります。この特恵を受益するためには、原産地証明書を提出する必要があります。
インフォメーション
関税の規定に関する一般情報は以下のウェブサイト、または連絡先からご入手いただけます。
連邦財務省
Bundesministerium für Finanzen
Johannesgasse 5
1010 Vienna
Austria
Zentrale Auskunftstelle der österreichischen Zollverwaltung(オ-ストリア税関管理案内所)
Zollamt Klagenfurt Villach
Ackerweg 19
9500 Villach
Austria
+43 50 233 740
+43 50 233-5964053
zollinfo@bmf.gv.at
https://www.bmf.gv.at/en/topics/customs.html
税関手続き専門の問合せ先:Competence Center Zoll
EUの関税および輸入規定に関するインフォメーション:
商品見本商業的価値のない商品見本は、関税を課せられずに輸入することができます。ただし、その商品見本には適切なマークか無効化されたことを示す印がつけられていなくてはなりません。オ-ストリアへの一時的な輸入の場合には、ATAカルネを使用することができます。
EUの輸入規定は基本的にリベラルですが、いくつかの例外と制限があります。
- 輸入割当
- ダンピング防止関税
- 国連の禁輸措置
以下に挙げる特定の製品には特別な規制があります。
- 繊維製品
- 鉄鋼類
- 農作物
- 軍事用品
- 「デュアルユース」物資
輸入割当や輸入ライセンスに関する情報は以下のウェブサイト、または連絡先からご入手いただけます。
連邦経済・エネルギー・観光省
Stubenring 1
1011 Vienna
Austria
+43 1 71100-0
+43 1 71100 8386
service@wirtschaftsministerium.at
https://www.bmwet.gv.at/en.html
農作物の中には輸入ライセンスが必要なものがあります。これらは品目リストに規定されています。さらに、包装や表示に関しては特別な規定にも留意する必要があります。
下記機関がライセンスの発行を行います。
Agrarmarkt Austria(AMA:農業市場オ-ストリア)
Dresdner Straße 70
1200 Vienna
Austria
EUに加盟していない諸国から物品をオ-ストリア国内に自由に持ち込み、その物品をEU市場に流通させるためには、税関申告書を提出する必要があります。申告者はEU域内に居住していなくてはなりません。税関申告書は、物品が届いた税関か、または届く予定の税関に提出してください。
例外:
- 通過貨物や一時的な輸入
- 総額が1,000ユーロに満たない物品
EUに加盟していない諸国からオ-ストリア国内に物品を持ち込むためには、上記以外の書類も提出する必要があります。
インボイス
原則として、インボイスには輸入された物品に関するすべての事項が記載されています。
- 重量
- 寸法
- 数量
さらに以下の事項も記入する必要があります。
- 原産地
- 運送業者
- 受取人
- 輸出国
インボイスのコピー2部を航空貨物運送状、もしくは貨物運送状と一緒に税関に提出してください。
原産地証明書
特恵関税が適用されている物品には原産地証明書が必要になります。繊維製品の場合にはさらに別の規定もあります。いくつかの物品には、非特恵原産地証明書が必要になる場合もあります。
特別な規定
特定の製品を輸入する場合には、植物健康証明や獣医衛生証書などの輸入ライセンスやさまざまな証書類を提出する必要があります。絶滅のおそれのある動物の種の輸入は禁止されています。また、生きている動物の輸送には特別な規定が設けられています。